2014/2/19付 情報元 日本経済新聞　夕刊

前髪を巻き上げ「就活メーク」にチャレンジ（名古屋市東区）

ナゴヤドームで開かれた、100社以上の企業が参加する就職説明会。各社のブースを横目に、女子学生が順番待ちの長蛇の列を作ったのは無料の「就活メーク講座」だ。

花王が主催し、眉の描き方や口紅の付け方など面接で好印象を得るメーク術を「指南」した。接客業を志望する安藤美穂さん（21）は「プロから教えてもらい身だしなみに自信がついた」と顔をほころばせる。

外見に磨きをかけるのは男子も同じ。東京・銀座にある資生堂の美容施設では、就活生向けにメークや髪形を整え証明写真を撮影する。男性の料金は７千円で利用客の約２割を占める。「一見暗い性格に思われる。なんとか爽やかな雰囲気に見えるようにしてほしい」など要望があるという。

福井工業大学は就活直前の男子学生200人に、化粧水の付け方などを教えるスキンケアの講座を初めて開いた。就職支援の担当者は「他大学の学生に負けられない。第一印象で損をしないよう手助けしたい」。送り出す側も「見た目」の指導に余念がない。