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就活成功の必須ポイント 自己分析の深追いはダメ

~心構え・業界研究・自己分析編~ 

12月に入り、いよいよ就職活動(就活)の幕が開いた。期間中はやるべきことも多く、スケジュール調整も複雑になるなど、様々な難所が待ち受けている長丁場のレース。今回は、「心構え」「業界・企業研究」「自己分析」の3つの分野で、内定ゲットに向けて直前に押さえておきたい、役立つポイントを紹介しよう。

1.就活の心構え
 いよいよ就活が本格化。あっという間に決まる人もいるが、長丁場になる人もいる。途中で挫折しないためにも、就活に向けた「心構え」が必要だ。

【ポイント1】 たくさん落ちても最後まであきらめない


 12月からの本番直前。特に気を付けておきたいことをハナマルキャリアコンサルティングの上田晶美さんに聞いた。
 

 まず、志望動機をきちんと語れるようになること。「皆が受ける企業だから受ける」では動機にならない。専攻している学業の内容やアルバイトなど、自分の体験を踏まえて、「なぜその会社や仕事を選ぶのか」は自分の言葉で明確に語れるようにしておこう。

 次に、受ける企業の選び方。「人気企業を総当たり的に受ける人がいるが、これは失敗の素」と上田さん。特に偏差値上位校の学生に多い傾向だと言う。まずは興味のある業種を核に、関連する業種を3業種くらい探し、そこから受けたい会社を選んでいこう。

 3つ目は落ち続けても、焦らず、あきらめないこと。4月には内定を得た人が出てくる。「でも他人とは比較しない。翌3月31日までその年の採用は続くのだから、簡単に諦めないで」と上田さん。落ちたときは、それを反省材料に次に進む前向きさで臨もう。


2.業界・企業研究

 自分はどんな業界の仕事に興味があるのかを知るのが業界研究。その業界のどこで働くことに魅力を感じるかを調べるのが企業研究。何十年間過ごすかもしれない場所探しということを忘れずに取り組もう。

【ポイント1】 最初に絞り込みすぎず、幅広く情報を集める


 
図1 業界研究は上の3つのキーワードを軸に取り組む


 就職活動は、まず世のなかにどんな業界・企業があるのかを知ることが大切だ。「12月から業界・企業研究を始めるなら、手始めに合同企業説明会に行ってみる。一般消費者向けのビジネスをしていない企業は学生の目に留まりにくい。世のなかにはまだ知らない会社がたくさんあるはず」(『日経就職ナビ』編集長の渡辺茂晃さん)。

 「行きたい企業が既に決まっている」という人も、志望先だけに限定せず、視野を広げよう。企業が厳選採用を行っている今、「こだわっていた業界・企業から内定がもらえず、他業界を受けようにも間に合わなかった」となってからでは遅い。

 気になる業界があったら、その周辺の業界について調べてみると視野を広げやすい。携帯電話を例に挙げると、通信会社に興味があるなら、「端末や部品の製造」「携帯向けコンテンツサービス」などさまざまな業界が関連している。それらの業界にどういう企業があるのかを調べていくと、業界、企業のリストはどんどん長くなっていく。

 時に企業研究オタクになり、細かい差異までチェックする人がいるが、それは必要ない。ただし、「海外展開や、ワークライフバランスを取るための支援制度など、働くときの自分がこだわるいくつかの軸を決めて、企業を横並びでチェックしてみるのもいい」と昭和女子大学特命教授の福沢恵子さん。同じ業種でもどこなら働きたいかが見えてくる。図1の3つのキーワードも参考に取り組んでみよう。

【ポイント2】 できるだけ「生」の情報も集める

 企業の情報は、会社説明会やウェブサイト、新聞・雑誌などでも得られるが、「一番重要なことはネットには載っていないもの。やはりOB・OG訪問をして、先輩社会人に会い、生の情報を得ることが大切」(福沢さん)。また、ビジネスの現場を見に行くことも企業研究になる。「銀行なら店舗に、電機メーカーなら商品を販売している量販店に足を運んでみるとさまざまな発見があるはず」(キャリアコンサルティング職業紹介事業部の高松僚さん)


【ポイント3】 自分を認めてくれそうな会社を探す視点を持つ

 

 大学の求人票は要チェックだ。「企業側にその大学から学生を採用する意欲があることを意味しますから、就職活動期間が短期化の傾向にある今、選考を受ける企業を探すのに最短コースになり得ます」(福沢さん)

 選考を受ける企業は、人気の大手企業ばかりに偏るのは危険。「『松竹梅』と3段階で考えたほうがいい。憧れの会社を『松』とするなら、自分の適性を生かせそう、早く仕事を任せてもらえそうなど、『松』の会社より自分が活躍できそうなところは『竹』。自分の市場価値を測るため、早いタイミングで選考をしている企業を『梅』として受けてみるといい」(エン・ジャパン新卒採用支援事業部の小川泰正さん)

 新聞や企業の「決算短信(*)」も役に立つ。志望業界が絞れたら、就職サイト『日経就職ナビ』の「日経のニュース」は日本経済新聞電子版に掲載されたニュースのダイジェストがあり、気になる業界関連のニュースをピンポイントで読める「業界別ニュース」も便利だ。

3.自己分析

 志望動機にしろ、自分の性格や特徴のPRにしろ、まずは自分を客観的に知らなければ書けない。しかし、自己分析は深追いすると、ときに自信を失ってしまう場合も。就活を勝ち抜くための、自己分析のポイントを教えます。


【ポイント1】 自己分析にのめり込みすぎない

 エントリーシート(ES)や面接では、自分の強み(長所や能力)を企業側に伝えなければならない。そのために必要なのが自己分析だ。

 取りかかる前に注意しておきたいのは、自己分析にのめり込むあまり、「自分探しの迷路」に、はまらないことだ。就活における自己分析の目的は、あくまでも「自分に合う企業・仕事を見極める」ことだと頭に入れておこう。

 やり方は、自分の「強み・能力」を先に探そうとするのではなく、過去の「経験」を振り返ることから始めるのがお勧めだ(図2)。強み・能力から始めると、企業が求める人物像を意識するあまり、本来の自分とかけ離れた強み・能力を並べたくなりがちだ。それでは、自分に合う企業との出合いはおぼつかない。

【ポイント2】 過去の経験を振り返り共通項を読み取る


 まずは「経験=自分の持っている背景」を思い起こそう。「サークルでは××をしているときが一番楽しかった」「アルバイトで××なところが○○さんらしいと褒められた」など、大学時代を中心に、時には小学校から高校時代にまで遡って、「自分の人生でプラスの経験」を思いつくままに書き出してみる。そのなかから共通項を読み取ってみよう。すると、「必ずルールを守る」「諦めない、粘り強い」「自分でやると決めたことは必ずやり通す」といった「強み・能力」が見えてくる。このとき、経済産業省の「社会人基礎力」で紹介している「12の能力」(図3)が参考になるだろう。企業が求める能力が具体的に示されているので、就職活動に生かせる強み・能力を見つけやすくなる。

 
 図2 自己分析を簡単にできる3ステップ。チェックして、自分のアピールポイントを見つけよう

 
図3 経済産業省「社会人基礎力」。企業が求める12の能力が具体的にまとめられていて、強みや自己PRの参考になる。「社会人基礎力.net」http://www.kisoryoku.net/

【ポイント3】 自分がどんな場なら頑張れるかを整理する


 自己分析では「自分がどんな環境(仕事、職場)だと頑張れるか」も整理しておきたい。志望動機、ひいては自分が生き生きと働ける会社を見つけることにつながるからだ。「自己分析では、『なぜ?』を3回繰り返すのがコツ。過去の経験を振り返ったら、『なぜ自分がその選択をしたか』を自分に問いかけてみよう。『親に勧められたから』なら『なぜ親に勧められたらそれを選ぶのか』というように質問を繰り返していくと、『他者(親)から認められることで頑張れるから』など、自分のモチベーションの源泉が見えてくる」(小川さん)

 自己分析は1度で終わるものではない。就職活動が始まれば、今まで知らなかった企業や仕事、多くの社会人との出会いから、いろいろな働き方を知るはず。「この会社で働いてみたい」と思ったら、自分がなぜそう感じたかを言語化すると、自分が大事にしている企業選びの軸も整理されてくるはずだ。すると、「ほかにあの会社も自分に合うかもしれない」などと視野を広げたり、「この企業は軸に合わないから受けるのを辞めよう」と候補を絞り込んだりできるようになる。就職活動を通じて変化し成長する自分に合わせ、その都度、自己分析を見直していこう。

                                                                   日経新聞よりの記事